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ノルウェーが2度目の世界女子ジュニア制覇 ベストRBに日本の石川が選出


6月22日に開幕した第23回世界女子ジュニア選手権(スロベニア)が7月3日に閉幕。大会に出場した日本女子ジュニア代表(U−20)は、目標としていたベスト8進出はなりませんでしたが、9位と好成績を残しました。

32ヵ国が出場するようになった今大会。1次リーグ、メインラウンド、決勝トーナメントを勝ち上がり、決勝に進んだのはノルウェーとハンガリーの2ヵ国でした。

試合は終始、ノルウェーがリードする展開が続きましたが、昨年のU−19ヨーロッパ女子選手権優勝のハンガリーがじわじわと差を詰めていき、後半22分に27−26と逆転。さらに1点を追加し、2点をリードして残り5分の最終盤へ。このままハンガリーが逃げ切るかと思われましたが、ノルウェーはアンデルセンらで5点を追加し、さらに失点をわずか1に抑え、31−29で頂点に立ちました。

ノルウェーはこれが2度目の世界ジュニア制覇に。12年前の初優勝時には現代最高のセンターとして名高いスティーネ・オフテダル(ジェール/ハンガリー)らを擁していました。今回のチームも、オールスターチームに選ばれたマルティネ・カリグスタ・アンデルセン(LB)、ユネ・セシリエ・クロー(GK)、カヤ・ローネ(PV)の3選手を中心に、次代のノルウェー代表の主軸になっていくでしょう。

ハンガリーは大会2連覇を狙い、準決勝まで世界女子ジュニア14連勝と驚異的な強さを示しましたが、あと一歩届かず。さらに今回のチーム(2002年以降生まれ)は、2019年のU−17ヨーロッパ女子選手権(7勝)に始まり、前述のU−19ヨーロッパ女子選手権(7勝)で全勝優勝し、今大会も準決勝までの7試合をすべて勝利と、公式戦21連勝を飾っていましたが、ついに初黒星となりました。しかし、ノルウェー同様、今回のメンバーが今後シニア代表の主力になっていきそうです。

そして、日本女子ジュニア代表は、初戦でスロバキアに快勝し、1次リーグA組を2位で通過。メインラウンドではスウェーデンに敗れ、ベスト8進出を阻まれましたが、第2戦でチュニジアを34−24と10点差で下してメインラウンド3位で9−12位決定戦へ進みました。

9-12位決定戦では、初戦でチェコと顔を合わせます。試合は日本が終始リードしていましたが、最後にチェコに追いつかれて28−28で前後半60分が終了。決着は7mTコンテストに委ねられました。そこで日本は、守護神の中村が2本のシュートストップを見せ、攻めては4人全員がシュートを決めて、最終スコア32−30で激闘を制して9位決定戦へ進みました。

モンテネグロとの9位決定戦では、相手の7人攻撃に対応し主導権を握ると、前半終盤に抜け出します。18−12と6点リードして迎えた後半も得点ペースが落ちなかった日本は、35−27でモンテネグロを下し、9位で大会を終えました。世界ジュニアでは、1997年の第11回大会での8位(当時は17ヵ国制)に次ぐ好成績を残しました。

また、今大会のオールスターチームが発表され、日本の左腕エース石川空(大体大2年)がベストRB(右バック)に選出されました。石川は7試合に出場し、チームトップの46得点を記録。得点ランキングは7位でした。チームのエースらしく苦しい場面でシュートをねじ込み、存在感を示しました。5位以下のチームからオールスターチームに選ばれたのは石川だけで、日本の選手がオールスターチームに選ばれたのは初。表彰選手としても、1995年の第10回大会での田中美音子(大阪ラヴィッツ)の得点王以来となります。

日本は目標としていたベスト8入りはかないませんでしたが、限られた準備期間の中でも歴代2位となる成績を残したことは、充分評価できると言って過言ではないでしょう。

今大会の最終順位は以下の通りです。

 

【世界女子ジュニア選手権最終順位】
優勝:ノルウェー
2位:ハンガリー
3位:オランダ
4位:スウェーデン
5位:デンマーク
6位:アンゴラ
7位:ドイツ
8位:スイス
9位:日本
10位:モンテネグロ
11位:チェコ
12位:クロアチア
13位:フランス
14位:スロベニア
15位:エジプト
16位:チュニジア
17位:ポーランド
18位:ルーマニア
19位:韓国
20位:スロバキア
21位:リトアニア
22位:ブラジル
23位:ギニア
24位:オーストリア
25位:アルゼンチン
26位:インド
27位:チリ
28位:カザフスタン
29位:イタリア
30位:イラン
31位:アメリカ
32位:メキシコ