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【彗星ジャパン】ついにこじ開けたオリンピックへのとびら〈パリ・オリンピックアジア男子予選〉


日本代表、36年ぶりに自力でオリンピックへの道を開く――。

10月28日までカタール・ドーハで開催されていたパリ・オリンピックアジア男子予選で、決勝へと進んでいた日本男子代表・彗星ジャパン。

1次リーグで対戦し、27-26で勝利していたバーレーンと決勝の舞台で再度顔を合わせました。

バーレーンは、1次リーグではキャプテンで一番の得点源である99番のフサイン・アルサヤードがケガで欠場していたものの、この試合には出場。彼を中心とした攻撃にどこまで対応できるかが焦点となりました。

日本は準決勝・韓国戦と同様に、試合開始から部井久アダム勇樹(ジークスター東京)がトップDFに入る5:1DFで入ります。

OFも準決勝と同じく左サイド泉本心(中大)、左バック部井久、センター安平光佑(ヴァルダル/北マケドニア)、右バック渡部仁(トヨタ車体)、右サイド元木博紀(東京)という布陣。

部井久が中央でミドルシュートを決めて先制すると、2分には7mTをGK中村匠(豊田合成)がセーブするなど、序盤は日本がやや優位に滑り出します。

しかし前半中盤、相手DFとの距離が少し近くなってミスが出たところをバーレーンに突かれ、14分に8-9と一度は逆転を許します。

ここで焦らず、日本はGKを中村から坂井幹(大崎電気)に、トップDFを部井久から髙野颯太(車体)に切り替えて仕切り直すと、要所で坂井が好セーブ、髙野も相手の嫌がるDFを見せてリズムを引き寄せ、22分から安平、吉田、徳田新之介(アル・ドゥハイル/カタール)、渡部で6連取して、17-12と一気にバーレーンを引き離します。

終了間際には、安平に代わってセンターに入ったキャプテン東江雄斗(東京)が右側への見事なカットインから加点し、18-13と大きくリードして後半へ。

最高の形で後半に入りますが、バーレーンはサポーターがスピーカーも使った大音量での応援やブーイングで後押し。

後半出だしから異様な雰囲気になり、やや浮足立つ日本がシュートミスや連携ミスを出したところでバーレーンが反撃し、6分には18-19と1点差に詰め寄ります。

しかし、今大会の日本は、こうした展開でも焦りからミスを重ねない強さが際立っていました。この試合でもそれは同じで、安平―吉田のゴールデンコンビを軸に何度も7mTを奪取し、そこでDFを警戒させたところから吉野樹(車体)の突破、元木の速攻などで得点が止まりません。

バーレーンは、なかなか追いつけないイライラから退場がかさむなど不用意なプレーがめだちます。

そしてなにより、前半途中から引き続きゴールを守った坂井が顔面セーブで中村に交代したあと、その中村が神がかり的なセーブを連発してチームの雰囲気は最高潮に。

残り3分を切ったところで吉野が決めて31-27としたあと、相手がハーフコート・マンツーに出て、そこから2失点しますが、最後の日本のOFで、安平が左側を突破してシュートを決め切り、32-29として勝負あり。

 

日ごとに増えた日本人サポーターや、彼らといっしょに応援してくれた現地人らとともに、試合終了のホイッスルを聞いた日本セブン。

ソウル・オリンピック(1988年)以来、36年ぶり、9大会ぶりの自力での出場(出場自体は東京大会以来2大会連続)を決め、新たな歴史の扉を開きました。

 

 

〈パリ・オリンピックアジア男子予選決勝結果〉
日本 32(18−13、14−16)29 バーレーン

・日本得点者
10点:安平、5点:元木、4点:吉田・吉野、3点:渡部、2点:部井久・徳田新、1点:蔦谷大雅(東京)・東江

 

今予選は、11月20日発売の弊誌12月号で特集します。お楽しみにお待ちください!

 

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