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実戦形式でそれぞれが持ち味をアピール 男子ジュニア代表合宿リポート


日本男子ジュニア代表が、2024年度の第1回強化合宿を6月7日から9日にかけて東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで行ないました。

ターゲットの第18回アジア男子ジュニア選手権(ヨルダン)は7月14日開幕と、準備期間はわずか1ヵ月ほど。急ピッチで準備を進めていました(参加メンバーはこちら)。

今年の男子ジュニアの指揮をとるのは、豊田賢治監督。現役時代は神出鬼没な動きから“忍者”と呼ばれていた右サイドの名手で、大崎電気などでプレー。日本リーグでは通算837得点(歴代9位)を記録した元・日本代表選手です。現在は母校・国士大男女部の監督を務めています。世界学生選手権のコーチなどの経験はありますが、年代別代表監督は今回が初めてです。

 

男子ジュニア代表を率いる豊田監督

 

今回の合宿は、実戦形式の練習がメイン。選手選考を兼ねているため、さまざまな組み合わせを試し、そこで選手たちがどのように動くのかをスタッフ陣はチェックしていました。

ユース代表で一昨年、昨年の国際大会を経験した選手が多く選ばれたこともあり、そうした選手たちは、この1年でフィジカルを強化したり、技術を磨いたりと、それぞれが世界との差を縮めようとトレーニングに励んできました。右サイドの長谷川惣唯(中大)もその1人で、アジアユース選手権、世界ユース選手権に出場しました。

「フィジカル面で成長している人が多いと感じた。(パスやシュートの)ボールスピードが上がっている」と、周囲の変化を口にする長谷川自身もこの1年、愚直にウエイトトレーニングに取り組み、ベンチプレス、スクワットはともに20kg近くアップしたそうです。また、「新しい選手がいて、下級生も多く参加している。僕はユース代表を経験しているので、声で盛り上げて引っ張っていきたい」と力が入っていました。

所属先の中大ではこの春からレギュラーとして活躍した長谷川

 

一方で、ユース代表に選ばれていなかった選手も今回の合宿に多く参加しました。その大半はこの春から大学に進んだ1年生ですが、早生まれの3年生もこの世代の対象選手(2004年以降生まれ)で、国士大3年の首藤大輝も招集されました。

「トレセンに来るのもほぼ初めて。楽しみ半分、不安半分」と、当初は緊張したようすでしたが、徐々に雰囲気に慣れていくようすが見られました。高校時代は右バックがメインだった首藤は、大学でセンターに転向。今春のリーグ戦では長い時間コートに立ちました。このポジションは栃尾佑(明大)、永森悠透(中大)らライバルが多いものの、「負けていられない」と、得意のパス回しやOFでの組み立てなどをコート上で表現していました。

初めて年代別代表の合宿に参加した首藤

 

参加した30人のうち6人がGK。しかも全員がユース時代に合宿を経験し、今回の合宿でも積極的にアピールするなど、豊田監督もだれを選ぶか最後まで頭を悩ませるポジションの1つでしょう。

そのGK陣の中で、唯一大学1年生なのは、この春から法大に進んだ二階堂恭世。ユース時代は何度も合宿に参加しましたが、惜しくもメンバー入りを逃しました。「ユース代表の試合を見て、みんなが活躍するのがうれしいけど、自分も戦いたかったと思うこともあった」と悔しさを味わいました。

その思いを力に変えた二階堂は、高校の公式戦が終わり、代が変わったあとも、ほぼ毎回高校の練習に参加してコンディションを整えてきました。90kg以上あった体重も10kgほど落ちたそうで、「できるプレーが増えた」と話しました。

「GKの中では一番サイズがあり(190cm)、それを活かしたキーピングと、シュートを止めたあとの声」とアピールポイントを口にした二階堂。強みを活かして今回こそ代表入りをめざします。

トレーニングマッチからフロアに響き渡るほどの大きな声を出し、チームを鼓舞した二階堂

 

最初の合宿を終えた豊田監督は、「全体的に満足している。短い時間だったが、全員がコミュニケーションをよく取っているし、相手を認めながら練習ができていた」と感想を話しました。

男子ジュニア代表はこれで一旦解散。今月末に2度目の合宿を予定し、大会直前にも再度集まってそのままヨルダンに向かいます。

1次リーグの対戦相手はカタール、台湾、韓国。上位2位までに入らないとメインラウンドへ進めないため、非常に厳しい組み合わせになりましたが、「金メダルしか考えていない」と豊田監督は自信をのぞかせました。果たして、指揮官はアジアの頂点を狙うメンバーにだれを選ぶのでしょうか。