【vol.1】東京オリンピック開催決定!
東京オリンピックでハンドボール!! 日本ハンドボール界の75年に及ぶ宿願がついに実現する―国際オリンピック委員会(IOC)は9月7日(日本時間9月8日)、ブエノスアイレス(アルゼンチン)のヒルトンホテルで開いた第125回総会第1日に2020年夏季オリンピックの開催都市を決める投票を行ない、東京都がイスタンブール(トルコ)、マドリード(スペイン)を制して選出された。
ハンドボール(男女)は、これよりさき、今年2月のIOC理事会(スイス・ローザンヌ)でこの大会の実施競技に決まっており、夢の舞台が7年後の夏、幕を開けることになる。
東京オリンピックでのハンドボールは戦雲が急を告げ返上された1940年、招致での"公約"にもかかわらず大会規模縮小で削減された1964年(いずれも男子11人制)と2回の機会を逃していた。それだけに、国内愛好者の喜びは大きい。
スポーツイベント・ハンドボールでは、大会直前の2020年8月号まで83回の長期にわたり、日本代表の強化、大会の運営・進行を主とした周辺、「東京」をめざす海外の動向など総力をかけて特集を続けていきたい。
夢は2020年7月25日(土)午前9時女子1次リーグ第1試合開始のホイッスルで現実となる。
会場は国立代々木屋内競技場(東京都渋谷区神南)。1964年の東京オリンピック競泳会場として数多くの名レースが生まれた名門施設。〝56年前の遺産〟として内外オリンピック関係者が特別の思いを寄せる場所だ。
プール、アイススケート場でなじまれたが、1977年、スケートリンクの上に仮設のフロアを組み立て〝大型球技場〟ともなった。
ハンドボールが初めて行なわれたのは1984年5月の第2回国際スポーツフェアにおける男子・日本-ユーゴスラビア(当時)、女子・アメリカ-関東学生選抜戦。
2008年1月の北京オリンピック・アジア再予選(日本-韓国男女)は記憶に新しい。
ハンドボール会場は2016年大会への立候補時点(2007〜09年)では、それまでの大会で通例となっていた1次リーグは中規模の会場、決勝トーナメント以降は観客収容力1万人以上の大ホールでという計画が進んでいたが、北京オリンピック(2008年)が大ホール1会場で全日程を消化したことにならい「代々木集中」と変わった。
運営面での効率も図られ、国際ハンドボール連盟(IHF)は前回時点で了承、今回も昨年12月、IOCをとおして招致委員会へ了解を伝えてきている。
収容力は1万2000人を超すが、メディア席、テレビカメラ席、関係者席などを除き、一般観客席は1万830で計算されている。
練習会場(4ヶ所)は荒川、文京、江戸川、江東各区のスポーツセンターを予定。
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