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疲れが見えた彗星ジャパン。アルゼンチンに完敗 メインラウンド第1戦・アルゼンチン戦レビュー


1997年の熊本世界男子選手権以来となるメインラウンド進出を果たした日本男子代表・彗星ジャパン。

その初戦で南米の雄・アルゼンチンと1月21日に対戦。

東京オリンピックの出場権を持つアルゼンチンとは、オリンピック本戦で対戦の可能性もあります。この真剣勝負の舞台で戦えるのは、そういった意味でも大きな価値がある一戦に。

試合は序盤からアルゼンチンペースで進みます。1次リーグ初戦で負傷し、第2・3戦を欠場したあと復帰した大黒柱ディエゴ・シモネットの巧みなパス、強烈なシュートや、右バックのフェデリコ・ピサロの鋭い突破に日本DFは苦しめられます。

一方、OF面においても、これまでの3戦で30点前後を取り続けてきた日本でしたが、しっかりと研究されたのか、アルゼンチンDFの連携がよく、間をなかなか広げることができず、強く縦に攻め切れません。左バック・吉野樹の個人技でついていきますが、強みの両サイドへも容易にボールを回せず手詰まりに。

前半の日本OFを引っ張った吉野。シュート、ジャンプフェイントが冴えた

前半の日本OFを引っ張った吉野。シュート、ジャンプフェイントが冴えた(写真提供:Yukihito Taguchi / JHA)

 

それでもこれまでの3試合同様に、DFで粘りを見せて前半残り約2分13-15と2点差の状況を作ります。この点差で折り返したかったところですが、ミスが続いて13-17と4点にリードを広げられてしまいます。

後半は、主力の東江雄斗、渡部仁、吉野、笠原謙哉らに疲れが見え、追い上げにつながるようなきっかけを作れず、流れをつかめないまま時間が過ぎていきます。

残り2戦も見据えたのか、ダグル・シグルドソン監督は、後半中盤以降はとくにバックプレーヤーの出場時間が長いメンバーを下げ、北詰明未、徳田新之介、廉之介、水町孝太郎らをメインに使って試合終了のホイッスルを聞きました。

ポスト吉田は19才ながら貫禄充分。ポーランドリーグでの経験を存分に発揮している

ポスト吉田は19才ながら貫禄充分。ポーランドリーグでの経験を存分に発揮している。(写真提供:Yukihito Taguchi / JHA)

 

試合は24(13-17、11-11)28で日本の敗戦。

この日のアルゼンチンも、残るメインラウンド2試合の対戦相手(デンマーク、バーレーン)も東京オリンピックに出場するチーム。

キャプテンの土井レミイ杏利が「客観的に見ても、身体の動き、キレが今日はよくなかった。予選ラウンドで本当にハードな試合を3試合連続して、過密なスケジュールの中で戦った。出ていた選手たちには疲れが軽く溜まっていたんじゃないか。ここで我慢して、乗り越えられる精神力と身体の強さは、さらに今後鍛えなくてはいけないという課題になってくる」と試合後に話したとおり、中1日のスケジュールでいかに身体面、精神面のリカバリーを行なって試合に臨めるかが問われます。

〈日本得点者〉吉野:6点、元木:5点、吉田:4点、東江:3点、土井・徳田廉:2点、渡部・水町」1点

〈メインラウンド残り2試合のスケジュール〉日時は日本時間
1月23日(土)28:30~〈24日4:30~〉 対デンマーク
1月25日(月)23:30~ 対バーレーン