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【彗星ジャパン】歴史を変えた勇者たちが凱旋〈パリ・オリンピックアジア男子予選〉


10月28日、カタール・ドーハで行なわれたパリ・オリンピックアジア男子予選決勝でバーレーンを破り、36年ぶりとなる自力でのオリンピック出場権をつかんだ日本男子代表・彗星ジャパン。

歓喜に包まれたまま、つかの間の休息を経て、帰国の途についた選手、スタッフは、翌29日、金メダルを胸に、東京・羽田空港に凱旋しました。

午後11時過ぎの深夜にもかかわらず、羽田空港にはファンや選手団の家族、日本協会・金丸恭文会長をはじめ球界関係者、そして報道陣が多く詰めかけ、長く閉ざされていた扉をこじ開けたヒーローたちを迎えました(ダグル・シグルドソン監督、アントニ・パレツキGKコーチと笠原謙哉、徳田新之介、徳田廉之介、安平光佑の4選手は、ドーハから母国やそれぞれ活動中の国へ帰国)。

満面の笑みで姿を現わした彗星ジャパンの面々

謝辞を述べる荷川取義浩チームリーダー

 

一夜明けた10月30日、36年ぶりに味わう感動の余韻が残る中、東京・JAPAN SPORT OLYMPIC SQUAREでは、午後1時から緊急会見が開かれ、壇上の選手たちはスポットライトを浴びました。

後掲のように現時点での率直な思いや、来年のパリ・オリンピックに向けた意気込みを1人ひとりが語るとともに、記者からも多くの質問が寄せられ、36年ぶりとなる自力でのオリンピック出場権獲得というビッグニュースへの関心度の高さもうかがえました。

「今大会のMVPはだれだと思う?」という質問に、苦しい場面でサイドシュートを決め続けた元木博紀や再三の好守でピンチを救った中村匠、躍動感あふれた若き司令塔・安平らの名前があがった中で、蔦谷大雅、吉田守一の同級生コンビが争うかのように胸を張って「僕だと思います!!」と自薦して笑いを誘うなど、終始祝勝ムードにあふれ、緊急会見はあっと言う間に予定の時間が過ぎました。

会見を終えた選手たちはホームチームに戻り、時差調整などでコンディションを整え、11月3日からスタートする全日本インカレや11月11日から再開される第48回日本リーグ・レギュラーシーズンで全国のファンに勇姿を披露します。

祝勝ムードに包まれる中で笑顔にあふれた選手たち

 

《会見に参加した選手たちの声》

 

東江雄斗「これまで悔しい思いをしてきた先輩たちの思いも晴らすことができてうれしく思う。これから先、アジア選手権(1月)もあり、パリ・オリンピックに向けて、止まることなく成長していかないといけない。代表権獲得に満足することなく、これが僕たちの第一歩と思ってがんばっていきたい」

キャプテンとしてチームをまとめた東江

 

中村「パリ・オリンピックの切符を取ることができ、本当にうれしく思う。みなさんの期待に応えられるプレーをして、チーム一丸となって戦っていくので、熱い応援をよろしくお願いします」

 

蔦谷「パリ・オリンピックの切符をつかめてすごくうれしい。オリンピックのメンバーに選ばれるように、これからがんばっていきたい」

 

杉岡尚樹「あまり実感がなかったが、昨日空港に着いた瞬間や、今日この会見でたくさんの方に集まっていただき、すごいことを成し遂げたんだなと実感している。ここがゴールではなく、1月のアジア選手権、パリ・オリンピックで活躍できるように、しっかり個人的にもレベルアップしていきたい」

 

吉田「選手ミーティングを企画し、OFのコンビネーションやDFの強さや横との連携を全員で話し合ったことで、試合ごとによく機能して、決勝ではパーフェクトに近いDFができて満足している。この結果に満足することなく、パリ・オリンピックに向けてよりいっそう成長していけるようにがんばる」

物おじしない発言で会見の主役となった吉田

 

部井久アダム勇樹「アジアチャンピオンになれたこと、このチームの一員であることを誇りに思う。今まで悔しい思いばかりしてきたが、やっとその思いが報われた。ここまでつないできてくださった先輩方にも感謝したい」

 

坂井幹「僕のハンドボール人生は結構大変なことが多かったが、そういった日々が報われた感じがしてうれしく思う。これからもっとタフな戦いが始まるが、個人としてもっとレベルアップして次の大会に備えられるように努力していく」

 

渡部仁「恩師や家族にも夜中の遅い時間に連絡すると泣いて喜んでくれ、勝ててうれしいなという気持ちでいっぱい。1次リーグで敗退した東京オリンピックの悔しさを晴らせるチャンスが巡ってきたので、今日からはパリ・オリンピックのメンバーに向けて1日1日自分なりに精進したい」

 

岡本大亮「この予選は僕にとって初めての国際大会、大変な面もたくさんあったが、優勝できてうれしく思う。パリ・オリンピックに向けてこれからもがんばっていく」

 

元木「監督からはパリに向けて、という言葉もあったが、最高の気持ちでいっぱい。少しの間、余韻に浸りたい」

 

玉川裕康「悔しい思いをした先輩たちにもいい報告ができてとてもうれしく思う。新たなチーム内の競争が始まるので、その中でしっかりと勝ってパリ・オリンピックのメンバーに選ばれるように精進していく」

 

吉野樹「東京オリンピックに続きパリ・オリンピックに挑戦できることはとてもうれしく、このメンバーで戦えたことを誇りに思う。パリ・オリンピックに向けてもう1つレベルアップしてメダル圏内めざしてがんばりたい」

 

泉本心「大学生ながらこのような素晴らしい舞台に立てたことをうれしく思う。パリ・オリンピックに向けた選考が始まるが、メンバーに入れるようがんばっていく」

 

髙野颯太「このメンバーで優勝できたことを誇りに思う。パリ・オリンピックまで勢いを止めずに突っ走っていく」

 

山田信也「今大会はチームをサポートする場面が多かったが、こんなに素晴らしい仲間とともに戦えてうれしく思う。ホームチームに帰ってもう1回がんばり、オリンピックメンバーに選ばれて試合に出られるようにがんばりたい」

 

可児大輝「優勝した実感が湧かなかったが、この記者会見を経てやっと実感している。ホームチームに帰ってオリンピックのメンバーに選ばれるようがんばっていく」

 

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