彗星ジャパンが合宿を公開 北京オリンピック銀メダルGKがゲストコーチとして参加
5月15日から東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで強化合宿を行なっている日本男子代表・彗星ジャパンが17日、練習を公開しました。
今回の合宿には、国内でプレーする選手を中心にベテランから大学生まで幅広い年齢層の選手が招集されました(メンバーはこちらから。トヨタ車体・杉岡尚樹はコンディション不良のため参加を辞退)。4月末のチュニジア遠征には海外組を中心に招集し、限られた時間の中での国内組との融合を目的の1つにしていましたが、「今回は狙いが違う」と話すのはダグル・シグルドソンヘッドコーチ。9月のアジア大会(中国)は海外組の招集が難しく、国内組だけで臨むのが濃厚。そのため、アジア大会で主軸となる国内組の動きのチェックと、戦術の徹底がテーマになりました。
また、今回の合宿にはアントニ・パレツキGKコーチが参加できなかったため、ゲストGKコーチとしてビョルグン・グスタフソン氏が参加しました。
5月24日で38歳になるグスタフソン氏は現役アイスランド代表選手で、オリンピックには北京大会(2008年)、ロンドン大会(12年)に出場。北京大会ではアイスランド史上初となる銀メダルを獲得しました。19年の世界男子選手権(ドイツ、デンマーク)では、メインGKとして日本と対戦した経験もあり、現在は坂井幹が所属するヴァルル(アイスランド)で選手兼コーチとして活躍しています。
シグルドソンヘッドコーチは同郷の後輩について「現役でプレーしていて、経験も豊富。所属チームのリーグ戦が終わっていたこともあり、チームに新しい風を入れたかった」と、招へいの理由を口にしました。
練習では、前日に中村匠(豊田合成)からリクエストがあったスローについて指導。選手の時はセーブするごとに雄叫びをあげるのが持ち味でしたが、この日は冷静に教える姿が見られました。グスタフソン臨時GKコーチは「選手では気持ちを全面に出すことを意識しているが、コーチとしては冷静に教えることを心がけている」と、自身の指導スタイルを話しました。
アジア大会に向けての合宿とはいえ、最大のターゲットとなるパリ・オリンピックのアジア予選(10月、カタール)はアジア大会の約1週間後に開かれるため、アジア予選も視野に入れながらの合宿となっています。
アジア予選に向けてシグルドソンヘッドコーチは「難しい大会になると思っている。カタールはホームアドバンテージがあり、バーレーン、韓国、サウジアラビアなどは日本と同じような力だと思っている。選手のコンディションをよりよくして臨みたい」と意気込みを語りました。
男子代表は20日まで合宿を行ない、6月に再度集まる予定です。