【JHL】「新リーグ」の形を再協議する新体制が発足
10月25日に行なわれた日本ハンドボールリーグ(JHL)の臨時社員総会、理事会において、かねてより選考を急いでいた追加の理事8人と監事1人が専任されました。
顔ぶれは以下の通りです。
〈理事〉
・荒木香織(株式会社CORAZON チーフコンサルタント、順天堂大学スポーツ健康科学部客員教授)
・壹貫田(いっかんだ)剛史(合同会社エデュキュル代表社員)
・大賀智也(ジークスタースポーツエンターテインメント株式会社代表取締役社長)
・鈴木万紀子(株式会社カノアクルー代表取締役)
・砂川浩慶(立教大学社会学部メディア社会学科教授)
・廣瀬俊朗(株式会社HiRAKU代表取締役、元ラグビー日本代表)
・三家本達也(株式会社イズミ取締役副社長)
・宮本英範(日本ハンドボール協会専務理事)〈監事〉
中村友理香(中村公認会計士事務所/税理士法人舞副所長)
以上、敬称略
役員選考委員会の國井隆委員長は「中村和哉代表理事から推挙されたリストを含めて候補者について、3回の会議で協議し、承認させてもらった。ガバナンスコードとしてはスポーツのNF(National Federation、全国連盟)団体基準の外部理事25%は満たしているものの、女性40%は満たしていない。ここについては今後、登用してクリアしていってほしいということで付言している」と説明しました。
この8人に、中村代表理事体制発足時に専任されていた岡正規氏、松中信彦氏、そして中村代表理事の11人で、2025年6月の任期まで、理事会が運営される形となりました(監事は林いずみ氏と中村氏の2人体制)。
また、中村代表理事が常駐できないため、壹貫田氏が専務理事となり、中村代表理事をサポートすることも発表されました。
理事会後のメディアブリーフィングにおいて、この理事8人・監事1人の選任よりも注目を集めたのが、2024年9月にスタートするとされている「新リーグ」がどうなるのかについて。
記者の質問に対して、中村代表理事は、あくまで私見としながら「(葦原一正・前代表理事時代と)同じ形ではなく、どこに問題があったのかを検討することが必要。なにをもって新リーグと言えるのかも含めて考えていかなければならないが、『リーグを変える』ことは変わらない。完璧な形で9月にスタートする、ということではないが、改革の旗を降ろすのかと言ったら、決してそうではないということ。
新体制は発足したばかりで、これから議論を重ねて、今年度(24年3月)内に3年後までのビジョンを示し、来年4月に、今後がどうなるかということを発表したい」と、リーグ変革の必要性は共有しているとしながら、これまで自身と金丸恭文ジークスター東京代表(現・日本協会会長)が出した「修正案」に基づいて進めていると思われた「24年9月からの新リーグスタート」について、時期にはこだわらない姿勢を示しました。
もちろん、今後の実行委員会、理事会での議論を経て、従来通り24年9月に新リーグがスタートする可能性もありますが、「シングルエンティティ」「11人以上のプロ選手契約」(現状では、このプロ選手契約の要件について9月スタートの24-25シーズンで適用されるのは、新規参入のアルバモス大阪だけ)といった分かりやすい特徴がなければ、なにをもって「新リーグ」と呼ぶのか、という問題もあります。
ハンドボールファン、球界関係者が期待を込めて見守ってきた「新リーグ」。
改めてこれからの半年間で、「どんなリーグになるのか」「どんなスケジュールになるのか」が決まることになります。
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