【おりひめジャパン】アジア選手権に挑む日本女子代表が練習を公開 積極的な意見交換でチーム作りを進める
12月3日からインドで開催される第20回アジア女子選手権に向けて、調整を行なう日本女子代表・おりひめジャパンが11月25日、練習を公開しました。
先日発表があったメンバー19人が練習に参加。ドイツでプレーする佐々木春乃(ドルトムント)、相澤菜月(チューリンガー)、中山佳穂(ツヴィッカウ)の海外組も合流して、いっしょに汗を流しました。
暫定的に今大会の指揮をとる田中俊行監督は「(選手が年間で練習する割合の)97%が自チームで、日本代表は3%くらい。そういった意味で、前回の選考合宿(10月)から『圧倒的なコミュニケーションを取ろう』をテーマにしてきた。戦術的なことも、技術的なことも選手からスタッフ、選手から選手へと質問が飛び交ってほしい」と、時間が限られる中でのチーム作りの狙いを話しました。新井翔太ヘッドコーチも「初顔合わせの選手も多くて最初は静かな場面もあったが、徐々に雰囲気がよくなり、活気が出てきた」とチームの現状を口にしました。
パリ・オリンピック出場をめざしたチームから大幅にメンバーが入れ替わり、初代表の選手も多い中、海外組にはプレーはもちろんのこと、チームをまとめるなどの役割が求められます。
その中でとくに期待が大きいのは、チーム最年長の佐々木。ドイツでの経験が豊富で、田中監督も「佐々木が来てくれたのはありがたい。彼女はいろいろなことをチームに提案してくれるし、ヨーロッパでの経験値も高い。彼女のチームでやっている戦術も取り入れたいと考えている」と信頼を寄せていました。
来年の2月に30歳を迎える佐々木は「年齢的に代表は厳しいという意見も日本ではあるが、海外では30代後半の代表選手はいる。(オリンピックサイクルの)4年でやめる選手も多いけど、昔の日本代表のよさを伝える人がいなかったし、その役目を私が担って次の世代につないでいきたい」と日の丸への思いを口にし、「若い子も増えて、まだ自分を出せていない選手もいる。コートの中では自分のプレーをもっと出してほしいので、そういう声かけや、自分が同じ立場だったらこうする、といったことを伝えている」と、若手と積極的にコミュニケーションを取る姿が見られました。
暫定的な体制とはいえ、2028年のロサンゼルス・オリンピックに向けての第一歩といえるこの大会。27年に予定されているアジア予選までの時間を考えると、1つ結果がほしいところです。若手と海外組が融合して、まずは世界選手権行きの切符確保、そして韓国を破ってアジアの頂点をめざします。