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【リーグH】次期理事長候補に現職・中村和哉氏


2月26日に行なわれた、JHL(日本ハンドボールリーグ)定例理事会後のメディアブリーフィングにて、今年6月に改選となるJHLの理事長(代表理事)について、役員候補者選考委員会から次期理事長候補者が選任されたことが発表されました。

候補者は、現・理事長の中村和哉氏。中村氏は、現在リーグH女子を10連覇中の北國ハニービー石川のGMなどを務め、23年6月から現職についています。

中村氏が選任された理由について、選考委員長の難波孝一氏は「継続性、安定感、(体制が継続することによる)スピード感。また、過去2年間、円滑に運営を進めており、そうした評価も高い」ことをあげました。

選考基準について説明する難波選考委員会委員長。中央は中村代表理事、左は壹貫田剛史専務理事

選考基準について説明する難波選考委員会委員長。中央は中村代表理事、左は壹貫田剛史専務理事

 

また、委員長を含めた5人の選考委員会からは、ほかに2、3人の候補があがったものの「中村氏よりも適任者はいなかった」ため、2月19日の第2回選考委員会を経て26日の理事会へとはかり、了承を得たということです。

23年の理事長選考時には、選考にあたっての基準などがあらかじめJHLから示されていましたが、今回はそうした情報開示はありませんでした。

同時に、前回まではあった「就任時65歳以下」という規定も、JHL事務局によると「近年は年齢制限を下げるのがトレンドだったが、今は反対に、シニア層活用のために年齢制限をなくすような流れがある。まずは日本ハンドボール協会(JHA)と同様の就任時70歳に変えようと、1月末に理事会規定を改定した」(公式には未発表)ということで、今年6月の時点で66歳の中村氏も規定を満たすということでした。

今後、3月26日の社員総会で承認されれば、中村理事長は2期目に向けて理事の選考などを行なっていくことになります。

中村理事長は「前体制からの混乱もあった中で、昨年9月にリーグHをスタートさせられたことはよかったが、『ほとんどなにも変わっていない』といったご指摘があることも承知している。そういう意味では満足だったと思える2年間ではなかったが、3月の社員総会で承認していただき、2期目を務めさせていただくことになったなら、そうした経験も活かして、収益性もしっかり考慮した運営をしていきたい」と1期目の振り返りと、2期目への思いを口にしました。

今回の選考は、「リーグHをこれからの3年、5年で飛躍させていくかの土台を築く」人物を選ぶものだったと言えます。

そう考えた時に、中村理事長個人の資質がどうかということは置いておいて、21年の葦原一正・前理事長選任時、23年の中村理事長選任時に比べて、その選考過程で議論が尽くされたのかという点において物足りなかった点は否めません。

また、年齢制限が組織外には知らされず改定されていたことも、正しい手順を踏んでいたとしても、必要以上に憶測を呼ぶ、「もったいなさ」がありました。

とはいえ、おそらく中村理事長が2期目を務めることは間違いないでしょう。実際に、変革期に2年間の任期だけで力を出し切るのは簡単ではなかったはず。就任がギリギリになり、理事会のメンバーが揃ったのが23年11月と、中村理事長が厳しい運営を強いられたのも事実です。

次の2年間で、今後の展望に希望を持てるような土台を築いてくれることを期待しましょう。