Cグループ

世界選手権が実力別グループ制を採用していた時のカテゴリー。男女とも参加資格はヨーロッパ大陸勢に限られていた。男子は76〜90年に8回、女子は86〜91年に3回開かれたあと廃会。男子第6回(86年)優勝のフランスが、この大会時をスタートに、95年世界制覇に登りつめた10年間での“成功の道”は有名。

キャップ cap

代表チーム選手として出場した公式国際試合の回数。イングランドのラグビー界が、出場するたびに栄誉を讃え特製の帽子(キャップ)を贈ったのがヨーロッパの各スポーツに伝わった。キャップ数58などと表現する。ハンドボールでは一部の国で使われるが、全般的にはなじみが薄い。

キャプテン captain

主将。チームの代表格。コート上(競技中)のチーム代表者。協会や連盟内の競技系部門の責任者を指す場合もある。

キャプテンマーク

競技規則でキャプテンに着用が義務づけられている約4p幅の腕章。上腕に着け、シャツと対比できる色でなければいけない。チーム内のキャプテンが不出場の場合は、その試合での「ゲームキャプテン」を指名して着用させる。

カード

長方形の厚紙の札を意味するが、スポーツ界では試合(対戦カード)、呼び物を表わす。
好カード、ビッグカード、次のカードなど。

CAS

Court of Arbitration for sportの英文略称、略記。スポーツ仲裁裁判所に同じ。

センター

@中央。攻撃陣型の後列中央でゲームメークの中心となるほか、自らも得点力を備える選手。11人制ではフォワード5人の中央で背番号9と決まっていた。
A中心となる地点、拠点、場所。プレスセンター、記録センターなど。

センターライン

コートの両サイドラインの中間点を結んで引かれた線。スローオフはボールを持った選手がこのラインの中央部分を片方の足で踏んで始められる。

セントラル方式

大会に参加する国を1会場(1ヶ国、1地域、1施設など)に集結させて競技を運営する方式。集中方式。対比はホーム・アンド・アウェイ方式

CF

コンチネンタルフェデレーション(Continental Federation)の略。大陸ハンドボール連盟に同じ。

チャレンジ・ディビジョン challenge division

日本リーグ機構が運営するオープンカテゴリーの大会。09年10月に男子が発足。日本リーグには“直結”していない。

チャレンジトロフィ challenge trophy

国際ハンドボール連盟が各大陸の新興国、発展途上国のために設け後援する大会(男女)。ヨーロッパでは00年からアフリカでは01年から始まっている。アジアでは2010年男子が中央アジアで実施された。11年からは各大陸の勝者を集めての「IHFトロフィー」も始まっている。

チャンピオン champion

優勝チーム、選手権保持チーム。本来は個人系スポーツの勝者を称するが、現代はチーム系スポーツにも用いられ「チャンピオンチーム」などとも呼ばれる。

チャンピオンシップ championship

国内ではタイトルをかけた大会を指すことが多い。決勝戦だけを特定するケースもある。

チェンジパス changing pass

たがいのポジションを入れ替えながら行なうパスの方法。

チェンジ・オブ・ペース change of pace

試合の運びかたの1つ。相手の動き、得点差、時間経過などで流れに緩急をつける。表面的には速攻、セットプレー織りまぜての動きで見れる。

チャージ charge(ing)

競技用語。攻撃側の選手が勢いつけて相手にぶつかること、腕や手を使って防御側の動きを止めることなどに課せられる反則。

チャリティマッチ charity match

収入を慈善や福祉事業などに寄付する目的で行なう試合。

チア、チアリーディング cheer

声援、応援、励ましなどの意。チアリーディング、チアダンシングなどはヨーロッパ系スポーツのハンドボールには似合わないとされてきたが、近年は各国リーグで盛んだ。チアガールは和製英語。

チェック check

@防御側が相手のボールや選手との間合いを詰める状態。ディフェンスの基本。
A試合前の選手リスト、選手の衣服などの照合、点検。
B日本でいう「王手」

千葉県協会

51年2月設立。地道な高校界への普及を重ね、女子では全国レベルの強力校が育った。近年は高校を拠点とした社会人クラブの発展を図り、市民スポーツの普及に成果がのぞきはじめている。ビーチへの取り組みは国内随一。

地中海競技大会

国際オリンピック委員会公認で2〜4年にいちど開かれる国際総合競技会。51年エジプトで第1回が行なわれた。地中海を囲むヨーロッパとアフリカ、アジア(レバノン、シリアの2ヵ国)の24ヵ国が出場することでレベルは高い。ハンドボールは75年から実施競技(男女)となり、ユーゴスラビア(旧国家)フランスエジプト、アルジェリアなどのトップチームが参加している。キリスト教国とイスラム教国が集合するため、騒動、混乱も少なくない。英語名称はMediterranean Games。
この大会とは別に99年に地中海ハンドボール協会が発足、03年地中海連盟と改称。04年から「地中海ジュニア選手権(男女)」をスタートさせ、06年から毎年開催している。20分3ピリオド制を採用しているのが特色。

近森克彦(ちかもり・かつひこ)

日本人選手として初めて外国のトップリーグ・ドイツリーグ(当時は西ドイツ)でプレーした選手。70〜71年名門ハンブルガーSVの一員に加わりレギュラーで活躍、高い評価を得た。帰国後、ミュンヘン・オリンピック代表選手となる。大崎電気、三陽商会などに在籍。芝浦工業大学出。全日本実業団ハンドボール連盟理事長もつとめている。45年9月山口生まれ。

地域高校選手権

第2次大戦後、日本ハンドボール界の興隆を促進させた大会。
全国9ブロックによる各高校選手権。所属する都府県協会の上位校に交流と研さんの場を増やすために設立されている。
最古は東北の48年、そのあと50年中国、51年九州、52年四国、54年東海、55年関東、58年近畿、65年北信越(全北海道は50年)とつづき、現在に至っている。
近畿は前身大会として46〜56年「西日本高校選手権」の名称によるインターブロックを開いている。「東日本選手権」(48〜53年)も行なわれた。

地域リーグ

日本協会が09年6月に打ち出した国内トップゾーンの拡充策だが、具体的な動きは13年末までにはのぞいていない。

中学校ハンドボール界

第2次大戦前の旧制中学時代は日本ハンドボール協会の熱心な巡回指導などで、各地に普及され、40年の第11回明治神宮体育大会では中学の部が設けられ、この大会が第1回全日本中学選手権〜男子〜とされている。優勝は青山師範(東京)。
戦後の新制では、県外試合の禁止などで各都道府県の指導力がカギとなったが、着々と基盤が拡がり、特に東海、近畿地域での活動は目ざましかった。70年代に入って全日本規模の大会開催を望む機運が高まり、72年8月、愛知で第1回全国中学生大会がスタート、79年の第8回大会から全日本中学校体育連盟主催による大会となり、現在に至っている。
学校教育としての活動の一方で、ジュニア・ユースの視点から中学界への関心も高く、有能選手発掘のステージとして93年からJOCジュニアオリンピックカップ(男女)、06年から富山県氷見市を舞台に春の全国中学生選手権が開かれている。少子化の波をうけて、愛好者の伸び悩みは深刻だが、ハンドボール界の消長を握る年代である。

中四国学生リーグ

リーグ形式の初シーズンは62年秋だが、その前史として60、61年の中四国学生選手権、62年春の結成トーナメントがある。四国勢の参加は65年秋の松 山商科大学(現・松山大学)が初。66年2部制へ発展、74年に女子が発足している。
◆1960年から2013年秋までの優勝校と回数
【男子】広島大23回、山口大22回、高松大19回、松山商大・松山大11回、広島商大・広島修道大10回、岡山大6回、愛媛大6回、広島経大5回、広島大福山2回、広島工大1回。
【女子】山口大20回、広島大18回、岡山県立女子短大10回、環太平洋大10回、愛媛女子短大9回、岡山大8回、川崎医療福祉大2回、高知大1回、愛媛大1回。
【2013年秋の加盟校】男子1部6校、2部6校。女子1部5校、2部6校。

抽せん

@競技で勝負がつかなかった場合、次のラウンドへ進むチームを決めるために用いられる方法。成績は引き分けに扱われる。A大会の組み合わせ決定も抽せんが常識的な方式で、大きな国際大会では「ドローミーティング」は公開され、世界選手権の抽せん風景はテレビ中継が行なわれることが多くなった。

中国

50年代(11人制)から活動が始まり、57年、人民解放軍、上海選抜、北京選抜の3チームによって初試合。普及していたのは極めて一部の地域に限られていたが、オリンピック復活で本格的な発展が図られ、80年国際ハンドボール連盟加盟時には国内の主たる30の地域で愛好され、それぞれの選抜チームのレベルは高いと伝えられた。82年初のアジア大会で男子が優勝、84年のロサンゼルス・オリンピックでは女子が銅メダルを飾った。
08年宿願の夏季オリンピックを首都・北京で開いた。男子は12位に終わったが女子は6位となり今後の充実が注目される。09年12月第19回世界女子選手権を開催し12位。ビーチ競技の普及も進んでいる。

チャイニーズ・タイペイ Chinese Taipei

台湾を国際スポーツ界ではこのように呼称する。72年国際ハンドボール連盟は、いわゆる「2つの中国」問題を解決するため、台湾の加盟申請に国際規程に則ることを条件とした。マスコミは「台湾」と表記するが日本ハンドボール協会は「中国台北」あるいは「TPE」としている。掲揚される旗は梅(国花)の共通デザインにハンドボール競技者のシルエットが描かれたものが使用される。アジアハンドボール連盟加盟国。少年少女層での活動に定評があり、07年7月第2回アジア女子ユース選手権を開いた。09年7月には第8回ワールドゲームズの招待競技としてビーチハンドボールを主管した。

「中東の笛」

90年代初頭からアジアで行なわれる公式大会でクウェートなど中東勢を有利に導くためアジアハンドボール連盟が意図的にレフェリーを指名、露骨な判定を繰り返す状況を言う。 シニア(男子代表)に限らずジュニア、ユース、女子にも広がり始めたとされ、日本、韓国などが再三抗議していた。
日本の関係者、メディア、ファンは実際の状況を見る機会がなかったが、07年9月愛知県豊田市での北京オリンピック男子アジア予選・韓国−クウェート戦で一方的なクウェート有利の判定が続き議論を呼んだ。
この一戦が引き金となって同予選全試合が無効となり異例の再予選へと進む。

中央アジア

旧ソ連から独立したカザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタンの5ヵ国がアジア大陸に組みこまれて生まれたゾーン。94年の広島アジア大会女子にカザフスタンが参加、同国男子も93年の第7回アジア選手権(バーレーン)に出場、このあとウズベキスタン男子も積極的な行動を示している。95年からこの5ヵ国で総合競技大会「セントラル・エーシアンゲームズ」を行ないハンドボールも実施されていたが、05年の第5回以降開かれなくなった。99年の第3回(キルギス・ビシュケク)に台湾が特別参加した。

C.I.S

独立国家共同体=Commonwealth of Independent Statesの略称。旧ソ連の11の共和国が91年12月に形成した新体制による連合体で、バルセロナ・オリンピック(92年)にグルジアを加えて参加が認められ、ハンドボール男子は優勝、女子は3位となった。チーム名は「統一チーム」を表す「EUN」(Equipe Unifiee=フランス語)とされたが、大会後、12の国がそれぞれ独立した組織として国際ハンドボール連盟に加盟、CIS=EUNの活動は1回限りとなった。カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの5ヵ国は国際及びアジア・ハンドボール連盟のメンバー。

C.I.S.M

国際軍隊スポーツ連盟のフランス読みの略称、略記。ハンドボール委員会がある。

C級審判員

日本ハンドボール協会公認審判員資格カテゴリーの1つ。ブロック大会・各都道府県大会の競技を審判することができる。

クレイコートハンドボール clay court

土のコートを使って屋外で行なう7人制。

クラシフィケーション classification

格付け。大会の順位を表わすことが多い。クラシフィケーションマッチ(ラウンド)は順位決定戦の意。

クラブ club

同好の士を集めた組織。世界のスポーツ(ハンドボール)チームのほとんどはクラブで、会員(個人)の目的によって多彩な活動が行なわれている。地域に密着した組織が多く「自分たちの市(まち)のチーム」の意識が強い。
多競技多世代型の大規模な総合スポーツクラブには、ほとんどハンドボール部門が含まれている。会員増を望める人気競技というわけだ。国内リーグで活躍するトップチームの下には年代別、性別、技量別、目的別の複数のチームが構成され、トップチームは、年々ノン・アマチュアの色を濃くし総合型から分離する新しい動きものぞきはじめた。
クラブ会員となる目的も「トップ」観戦が魅力で、という傾向が出てきている。
「クラブハウス」を備え練習コートのほか、観客席付きの競技施設を持つクラブも多く、練習後、観戦後にハウス内のレストランやラウンジでアフターゲームをエンジョイするなど「クラブライフ」がスポーツの主流である。
日本では「クラブ」は体育会や運動系の「部」と比べて、レジャー的に見られる時代が長かった。
競技力志向も含めた多目的、多世代による「ハンドボールクラブ」がいかに育つか、今後の球界の消長を握るといえる。

コーチ coach

試合や練習で選手に助言し指導する人。その役職名。

C.O.C

国際ハンドボール連盟専門委員会の1つ。競技・組織委員会(Commission of organizing and competition)の英文略号。
97年の熊本世界選手権を前に渡邊佳英氏(日本協会)が調整役として臨時メンバーで加わった。現在の委員長はレオン・カリン氏(スロベニア)、委員は7人。

コイントス cointoss

試合開始前、レフェリーが両チームの責任者(キャプテンが多い)を呼んでコインを投げ、開始時のスローオフあるいはコートの左右どちらを選ぶか決める。延長戦となった場合も行なわれる。風向きが影響したアウトドア主流時代の名残りともいわれる。トスに同じ。

コラボレーション collaboration

共同、協力、強調などの意。国際ハンドボール連盟と各国協会間、日本協会と各都道府県協会間の作業などのほか、日本のハンドボール界がドッジボール界との提携を探る試みなども指す。
このほか、ビーチが、サッカー、バレーボールなどとともに「ビーチゲームズ(仮称)」を開くアイディアや、日本オリンピック委員会打ち出した「球技復活プロジェクト」もこの流れの1つといえる。ボールゲーム系のいわゆる“横の連絡”が強まり、共通した課題に取り組むコラボレーションは今後、活況になろう。

コメンテーター commentator

解説者。特にラジオやテレビ中継で一般的。実況アナウンサーをこのように呼ぶ場合もある。ラジオ、テレビ用の放送席はコメンタリーボックス、コメンタリーポジションなどと呼ばれ、場内放送のアナウンス室(アナウンス席)とは区別される。

コマーシャリズム commercialism

商業主義。アマチュアリズムの退潮で、スポーツ組織の運営は、経営感覚が盛りこまれるようになり、国際ハンドボール界も、それまではゴール、ボールなどに限られていた企業との“商取り引き”の範囲を拡げた。「テレビビジネス」の積極化は最大課題とされる。それにともなって参加チームの選手のシャツ、パンツ、シューズをはじめ、コート周辺やコート上の広告がオープンとなり、大会を取り巻く記録集計など多くの業務にスポンサーが募られている。日本でも企業名を冠せた大会や、代表チームをはじめとするトップゾーンとコマーシャリズムの関係は深く濃くなる一方だ。

コミッション commissions

日本ハンドボール協会には強化、広報、普及指導、審判、女性、ビーチなど主だったコミッティ(委員会)だけでも12あり、特別委員会、プロジェクトチーム、専門委員会などがほかに活動している(13年度)。
国際ハンドボール連盟は2014年1月現在に
(1)競技・組織(Commission of Organizing and Competition=COC)
(2)競技規則・審判員(Commission of Playing Rules and Referees=PRC)
(3)コーチ・手法(Commission of Coaching and Method=CCM)
(4)医事(Medical Commission=MC)
(5)開発振興(Commission for Development=DC)
(6)倫理(Commission for Ethic=CE)
の6委員会にまとめている。

コモンウェールス・ゲームス Commonwealth Games

イギリス(英国)連邦競技大会。1930年にカナダで「エンパイア・ゲームズ」の名で始められた伝統の国際総合競技会。現在の大会名は66年から。4年にいちどの開催でハンドボールは80年代以降、いつも候補にあがりながら見送られつづけている。10年3月インド・デリ市、17競技の第19回大会も実施は見送られている。14年のスコットランド大会は未定。ジュニア大会やクラブ大会での実施は煮つまっていると伝えられるが、リーダー格のイギリス、カナダ、オーストラリアなどでのハンドボール界が未成熟なため、正式競技としての採用が遅れている。

コンビネーション combination

以前から組み合わされている2人以上の連動。監督とコーチ、レフェリーのペア、左腕と右腕の主力アタッカー、パッサーとポストプレーヤー、正GKと控えGK、競技者とメディカルスタッフなど多様なケースがある。

コンビネーションプレー

2つ以上あるいは2人以上のプレーを組み合わせた攻撃及び防御の戦法。

コンソレーションマッチ consolation match

大会の途中で敗れ、次のラウンドへの出場権を失ったチームによる試合。「敗者慰安試合」として日程は組まれているが、エキシビションのカラーが濃く、下位の順位へつながる「敗者復活戦」とは異なる。

コンパルソリープレース compulsory place 

国際ハンドボール連盟が主催する各世界選手権で大陸別に義務づけた出場国数枠のこと。男女世界選手権では各大陸3ヶ国ずつ、同ジュニアでは同2ヶ国ずつ(いずれもオセアニア大陸は除く)が、「義務枠」として配分される。正当な理由のない不参加や辞退にはペナルティが課せられる場合がある。欠場国を補うため「補欠国」を国際ハンドボール連盟は大陸別に指名しておく。対比はパフォーマンスプレース

コンチネンタルフェデレーション

大陸ハンドボール連盟に同じ。英語略称と略記はCF

コントロール

@GKゴールエリア内でボールを“制御”すること。
Aシューターが狙ったコースへシュートを放つ技能。制球力。
B正確なパスワークにも用いられる技術。

コングレス congress

国際ハンドボール連盟の全加盟国代表が参加して開かれる総会。2年にいちど定期的に総会が招集され、オリンピックイヤー翌年の総会で役員の改選を行なう。次回の第35回総会は15年ハンガリーの予定。大幅な競技規則の改訂もこの時になる。
日本ハンドボール協会では全国評議員会(年2回)がコングレスにあたる。

クーリングダウン coolingdown

クーリングは冷たくするの意味で、試合や練習のあと、心身を短い時間で平常に戻すために軽く動くなどの整理運動をいう。対比はウォームアップ

コート

競技場。長さ40m、幅20mの長方形。長い辺をサイドライン、短い辺のゴールポストの間3m16をゴールライン、その両側16m84をアウターゴールラインと呼ぶ。「見せるスポーツ時代」を意識してコート内の各ラインを引かず区画される領域間の色を変えることも認められている。ビーチ競技は長さ27m、幅12mの長方形。
11人制時代の競技場はフィールドあるいはグラウンドとされコートとは呼ばなかった。

コートレフェリー

2人のレフェリーのうち攻撃側の背後からボールの扱い、選手の動作に関する反則を見るレフェリーの役務。

コア(core)競技

国際オリンピック委員会がオリンピック大会の規模肥大を防ぐため夏季大会は12年のロンドンから実施競技数を最大28とし、そのうち固定される26競技(core sports)を指す。2020年大会から25競技になるとされている。
ハンドボール(男女)は2024年までこの中に含まれているが見直しも行なわれ28年以降の保証はない。

クーリエ courier

ドーピング検査で採取された検体の輸送を行なう役員。

コートマナー courtmanner

チーム全員がフェアプレーの精神を守り観客に不快感を与える行動を慎む態度、姿勢。

コートプレイヤー coourt player

GK以外のプレイヤー。ゴールエリアでプレーすることはできない。略称と略記はCP。フィールドプレイヤーと呼ばれることもある。この略称と略記はFP。

カウンターアタック counter attack

守りから相手のボールを得て(奪って)、一気に速攻で逆襲すること。

コントラクトプレイヤー contract player

国際ハンドボール連盟が94年に明文化した競技者資格。契約選手と呼ばれる。クラブとの間で報酬などの契約を結んだ選手で、クラブは国内組織を通じ国際ハンドボール連盟へ届け出る。契約選手はクラブからの報酬だけで生計をたてているとは限らず、プロフェッショナルプレイヤーとは区別される。国内では企業チームがハンドボール活動だけのため嘱託などで契約する傾向が強まっている。契約選手、ブロフェッショナルプレイヤーともに世界選手権、オリンピック、アジア大会などに参加できる。対比はノン・コントラクトプレイヤー

コーナー corner

競技場でサイドラインアウターゴールラインが交わる点。4点あるがマークは付けられない。防御側コートプレイヤーが最後に触れたボールがアウターゴールラインを越えた時、この交点からスローインとなる。以前は「コーナースロー」と呼ばれた。

カウンシル council

国際ハンドボール連盟理事会

カバー cover

味方の動きが封じかけられようとした時に“援助”する動作。ボールを持った者への行動が多くフォローも同意に近い。防御面ではバックアップとほぼ同意。

CP

コートプレイヤーの略称、略記。

クリスクロスパス

スリーメンクロスに同じ。Xの項にも記載。

クロアチア

ユーゴスラビア旧国家の中心勢力として40年代後半から世界選手権(男女)で実績をあげていたが90年独立、92年国際ハンドボール連盟へ加盟、96年アトランタオリンピック、03年世界選手権、04年アテネオリンピックでいずれも男子が優勝を飾り実力の高さを示した。女子で03年世界選手権を、男子も09年1月に第21回大会を開いた。独立した最初の記念すべき国際試合(男子)が首都ザグレブで91年1月14日、日本を相手に行なわれたことはあまり知られていない(23−23の引き分け、日本側はクロアチアを地域選抜として扱い公式国際試合としなかった)。

クロス方式

予選リーグの順位を参考にトーナメントを組む場合、A組1位−B組2位、B組1位−A組2位のように各組を交差させる方式。「たすきがけ」ともいわれる。

クロスバー

ゴールの2本のポスト(支柱)を水平に連結させる横木(バー)。

クロスパス

攻撃側の選手が交差しながら行なうパス。守備側を幻惑させる狙いもあり、スクリーンプレーと同型。

キュー cue

きっかけ、合図。スポーツ(ハンドボール)場では試合開始を放送時間に合わせるため、放送関係者がレフェリータイムキーパーに合図することを指す。「キューを送る」などと使う。一般的にテレビ、ラジオ用語。

カップ戦

日本の勝ち抜き戦トーナメント)のようにナックアウトシステムで勝者を決めていく大会方式。現在では全組み合わせを同時に決めることが多いが、1ラウンドが終わるたびに次の対戦相手を決める抽せんが行なわれ、その札(カード)が優勝カップに入れられたことから、このように呼ばれはじめたという。ヨーロッパの大会は総当たり戦(ラウンドロビン)が主流だが、カップ戦はレベルが下位のチームも参加するケースが多く独特の雰囲気と注目が集まる。ヨーロッパでは総当たり戦より大会としての評価は一般的に低い。

カット

射たれたシュートを阻むプレーと相手のパスを横から奪いとるプレーがある。後者はパスカット、インターセプトと同型。

カットイン

ブレーキングスルーの代表的な攻撃プレー。ゴール方向に相手の守備の中へ切りこむこと。

カットアウト

カットイン(=前掲)に対して、相手のゴールを背に外側へ離れていく動作。